2005/09/12

全日本ダートトライアル選手権 第7戦 参戦記

2005年9月11日。
小泉首相の郵政解散による衆議院総選挙投票日。(もちろん期日前投票行きました。)
この日、全日本ダートトライアル選手権第7戦「ダートスプリント in 門前」が石川県門前町の門前町モータースポーツ公園にて行われた。
この日、わが「ERGsp山田AZUR★FTO」はなんと2位を獲得!!(@_@)

はじまりは一週間ほど前にさかのぼる。

9月2日(金)
 晩、自宅にてウイスキー呑み過ぎた。

9月3日(土)
 午前中?昼すぎ、朝食を食べそびれたせいか気持ち悪くて倒れていた。あくまで二日酔いではない・・・と思う。

9月4日(日)
 ショックの仕様変更をしてもらうためにAZURさんへショックを発送。
 Tガレージでのバーベキューでそこそこ呑んだ。

9月5日(月)
 ここんとこの暴飲暴食を反省し晩酌をお休みした。

9月6日(火)
 ERGオイルの田中さんから連絡あり「でっかいステッカー作ったんですがどうですかー?」もちろん喜んでいただくことに。木曜日着予定で送ってもらうことに。
 どうせ晩酌をお休みするなら、門前での好成績獲得の願掛けも兼ねて門前の本戦終了後までお酒は飲まないことに決めた。
 とりあえずリアショックを組み付けた(諸事情により外してあった)。

9月7日(水)
 仕様変更に出していたショックが帰ってきた。
 タイヤも届いたとのことでこの日の夜、スポーツショップヤマダさんところへショックも持ってお出かけ。ところがドライタイヤが頼んだサイズと違っていたのでとりあえずウエットタイヤだけ組んだ。
 その後ショックにマルヒの改造。ドライタイヤは間に合うかどうかわからないが明日連絡してもらうことに。
 この頃、「ウエットだったら勝っちゃったりしてー。」とほとんど何の根拠もない妄想に耽る。ドライ路面は苦手なのは事実なのであるが。

9月8日(木)
 ドライタイヤが間に合うという連絡あり。金曜日入荷予定。
 フロントショックを組み付けた。複数の知人から「フロントのスプリングは6Kでは柔らかいのではないか?」と言われていたので、手持ちの8Kで組んでみた。1G(着地した)状態でメインのスプリングの縮み幅が少ないなぁ・・・当然だけど・・・いいのかな・・・

9月9日(金)
 仕事が終わってから急いでスポーツショップヤマダさんところへ。こんなときに限って最近には珍しく残業。タイヤを組みながらイロイロ相談していたらやっぱりフロント8Kはやめることに。速攻で帰ってフロントのスプリングを組み替え・・・と思ったが、帰ったら23時半。あまりに遅いので近所迷惑になるかな・・・で、やったのは新しいERGステッカーの貼り付け。

9月10日(土)
 衆議院総選挙の期日前投票へ行ったついでにホームセンターへ寄って一缶198円の缶スプレー塗料を購入。フロントの自作FRPボンネットをもう一度上塗り。今までの1/4だけ色が違うのから一応1色になった。
 乾くのを待つ間、フロントのスプリングを6Kに戻して実ストロークからバンプ・リバンプのストロークをみて車高を決定。若干車高が高いがストローク不足ではじかれるのは大変に怖い思いをするので十分に縮み側のストロークを確保。
 ボンネットが乾いてから、ERGのでっかい文字ステッカーをボンネットの真ん中に貼り付けた。なんかカッコイイ。
 日曜日本戦当日の天気予報を見ると終日雨らしい。ゼッケンが貼りにくいと困るのでボディにワックスをかけた。サービス隊長の奥様にガラス類の撥水・曇り止め処理をお願いした。磨くと結構きれいだな?なんてFTOをみて荷物を積み込んで準備終了。
 積車の準備ができるまで時間が余った。とりあえずシャワーを浴びて汗を流してから、FD3Sを駆る牟田師匠からご注文のあった「SC1友の会。」ステッカーの特注色を製作。そのうちに積車が準備できましたと連絡があったのでレンタカー屋まで取りに行く。キャンターの新車だった。
 帰ってきてFTOを積み込んでさー出発!19時30分ごろ。東名阪→名古屋高速一宮線→国道22号→東海北陸自動車道(一宮木曽川→荘川)→国道156号→東海北陸自動車道(白川→小矢部)→国道471号→国道159号・・・と進む。富来のコンビニで日曜日の朝食・昼食を仕入れた。そういえばその駐車場でタムロってた若者に「ラリーっすか?」って聞かれたなぁ。「ダートラって競技だよ。」って一応教えてあげた。
 門前最寄の道の駅に24時半ごろ到着。小矢部サービスエリアで夕食とかで休んだけど大体予想通りの時刻に到着。気温も涼しく私はテントを出して寝た。星も出ていて本当に雨が降るんだろうか?

9月11日(日)
 寝ているとテントのフライシートをたたく雨音で目が覚めた。結構な粒の雨みたい。うるさいが無理やり寝る・・・ってのを2・3回繰り返していたら起床予定時刻の4時半になってしまった。
 起きてテントをとりあえずたたんで(クシャクシャっとして)コンビニに歯ブラシを買いにいった。そう、歯ブラシを忘れてきたのだった。
 コースへ向かうとまだゲートオープン前なので競技車両やらが渋滞中。自分の前にいたのは広島の新山選手。速い選手。私のような地区戦ドライバーにはライバルと呼ばせてもらえないぐらいのレベルである。が、同じクラスで走るんだよなぁ・・・。
 ゲートオープンになり積車や競技車の列がどんどん山を登ってゆく。気がつけば前を走ってるのはSA1クラス(ナンバー付き)のFTOだ。古くからのラリー屋さんらしいけど詳しくは知らない。パドックへ着くと全日本らしい華やかな雰囲気であった。
 今回もトラスト+Ogamigoのチームパドックに入れてもらっているのでそのそばで積車の荷台に積んである荷物を降ろしてから積車置き場へ行ってFTOを下ろした。この頃から雨が強くなりだしてきた。しっかり曇り止め処理を施してきたのにもう曇ってきた。車外はよく水をはじいている。
 とりあえず傘をさして受付へ。みんなに「雨乞いしたろ!」と言われる。雨乞いしたのは事実だがこんなに降れと思ったわけではない。パドックの設営やら車検やらはサービス隊長にお任せして慣熟歩行へ。本当に土砂降りになってきました。いくらなんでもやりすぎだー!>お天道様。よほど心がけの悪い人が多いのか?コースには大きな池ができてます。
 1周半歩いたところでタイムアップ。開会式が終わってマーシャルカーが走行。門前スペシャリストの春木選手がミラージュアスティで走る。これがFFのオーバーオールタイムだったりしてー(笑)とかしゃべりながら競技は進んでいく。
 九州のMJ-SPORTSの二台(FD3S、DC2)にSC1友の会。のステッカー貼ったり、033奥村選手のエンジンがかからないのにプラグを提供したり、内藤君(N1クラス)一本目暫定1位おめでとー!とかやってたら、なんだかんだと時間が経ってそろそろ出走準備をしなきゃ!というぐらいになってきた。
 SA1クラス、ダートラ始めた頃からのライバル大栗選手が帰ってきたので路面の状態を聞くと「インは絶対に外してはいけない」らしい。やはり砂利が多くラインが狭くなっている模様。運行前点検(オイル&水チェック)して出走準備。相変わらず皆さん並ぶのが好きなようで、出走待ちの列がズラーっとできている。元々並ぶのが嫌いな上に、乗ってるうちに曇ってしまいそうなので出来るだけ並ぶのを待ってから出走待ちの列へ。雨はまだ降ってます。
 今回も?牟田FD3SとうちのFTOという爆音珍車が並ぶ出走順。全般的にやっぱりFD3Sのほうが人気が高いようで出走待ちのときも写真を撮ってる人が結構居る。確かにカッコイイもんなぁー。とまぁ肩の力を抜きながらコースを頭の中で一回トレースしていたらスタートラインに。
 牟田FD3Sがメインストレートを通過していく。ギャップにはじかれてクルマがすごく暴れてるな。そろそろスタートだ。無心で。コースは広く!と気合を入れてスタートフラッグを待つ。そして振られてスタート!1コーナーへ思い切って飛び込んで立ち上がり若干振られながらも次のコーナーへ・・・思っていたよりもうねりが多くアウト側にたまった砂利が壁になってラインが狭い。ある意味ワダチ走行的な走り方をしながらアクセルを踏めるように踏めるようインを離さないようにと両手両足をフル動員。メインストレートに出たところの大きな水溜りをジャバーっと通過、ストレートエンドのギャラリーコーナーを登っていく。ギャラリーのカメラのフラッシュがチラッと見えた。その先、昨年転倒した地点でほんの少しひるんだがそのまま思い切ってコーナーへ進入。積極的に姿勢変化させて(つもり)ゴールを目指した。
 再びメインストレートに出てゴールの直角コーナー。少し抑えすぎたかも。とりあえず無事にゴール。タイムはよく聞こえないがとりあえずベストは更新したらしい。パドックに戻ったらフロントガラスが真っ白に曇っていた。
 終わってみたらトップ笹本選手からコンマ7差で2番手らしい。走り終わっての感触はそこまではなかったので他のみんながもっと失敗したということだろう。もっとブッチギレタ走りをすればあと1秒以上は縮まる。ここまできたら2本目逆転したい!とはいいつつもまぁ合格点かも。というのが本音。それがいけなかったか。
 雨は相変わらず降ったりやんだり。その後Dクラスを見ているとタイムが思いのほか悪い。FF勢とさしてタイムが変わらないのだ。これは路面が非常に悪くなってきているのか?リアバンパーを落として帰ってくるクルマも多いし。
 昼の慣熟。路面のうねり・荒れは結構なものでグレーダー入れてくんないかな・・・という雰囲気なのだがグレーダーが動く気配は微塵も無い。ので路面は悪いままだろう。N1クラスの2本目のタイムを見て考えるかぁ。(考えても何も出てこないのだが)
 2本目が始まった。雨はパラパラから止んできた。案の定、N1クラスはじめどのクラスもそれほどタイムは出ていない。が、SA1クラスのタイムが1本目のタイムに近づいてきたので自分たちが走る頃にはタイムアップできる路面か?
 クルマに乗って出走待ちをしていると、北村選手大逆転!のアナウンスが。なに!走り方によってはタイムアップできるの?それならオレも!とスタートラインへ。「全開でいくぞ!」そして運命の?2本目の旗が振られた。
 思っていたよりわだちが深い。無意識か意識してかわだちや路面の荒れにアクセルを合わせて走ってしまった。もちろん走っているときは一所懸命。全開のつもり。なのだが、笹本選手はびっくり2本目の自分のタイムより4秒も速い!どうやって走ったのかと聞いたら「とにかく全開にした」という。結局、「勝ちたい」意識の差がタイムと順位の差になったのだろう。自分より速い福山・奥村・新山・藤井ほかたくさんの選手がタイムアップできなかったりドライブシャフトが折れたりで、ラッキーな2位ゲット。
 再車検にてタイヤのマーキングがどうたらこーたら言っていたが、そもそも今年からタイヤの規制がないSC車両ではタイヤのマーキング自体意味の無いこと。まぁ無事に再車検も終わって2位が確定したのだった。
 車両保管が終わってから片付けられるだけ片付け。その頃居●屋ト○ストでは有名選手や有名メカが集まって反省会?。そしてほとんど片付け終わった頃、表彰式のアナウンス。表彰式へ赴いた。
 靴は濡れてしまっているので長靴で行ったら、表彰台に上がったN1クラス優勝の内藤選手の長靴姿を見て長靴はやめることにした。とりあえずレーシングシューズを取りに帰って表彰に臨んだ。
 SC1クラスの表彰。壇上に上がりカップやら盾やら賞金やらもらって優勝者のコメント。笹本選手は感極まって言葉に詰まりかけた。ふと見たら本当に涙ぐんでいた。これまでも優勝経験あるにもかかわらず、それほど勝ちたかったんだ。その「勝ちたい」意識が速さの源であることを再確認した。自分だって勝ちたい。けど1本目のタイムで今日はいいやと半ば満足してしまったところに負けの要因があると思うと、2位のうれしさがちょっと目減りしてしまった(それでも十分うれしい!!けど。)ダートラやるなら全開だ。
 表彰式を終わってチームパドックの片付けを手伝って会場を出たのがおよそ20時。お・・・遅い!真っ暗だし。とりあえず帰途につくが眠くて眠くて途中で休み休み帰ったら家について部屋に上がったのが午前4時前。疲れた・・・

9月12日(月)
 朝、職場でぼんやり仕事していたら携帯が鳴った。誰だろう?と思ったら元全日本チャンピオン全開男三枝光博君だった。インターネットでリザルトみてて自分の順位を知っておめでとうの電話をくれたのだった。うれしかった。ダートラ時代の三枝走りみたいな全開で行けるようにまだまだ修行だな。ちなみに彼は同日行われていた峠アタック(群馬サイクルスポーツセンター)で2位を14秒ちぎって勝ったらしい。やりすぎである(笑)


 といったところで、次のイベントへと続くのであった。